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2026年6月、米CISAがBOD 26-04を発出 ── 連邦政府の脆弱性対応は「リスクベース」へ →

FORESIGHT VOL.3 ─ 約1,124万件のアラート分析(当社2025年実測)

CVSSスコアでは、もう絞り込めない。
RBVMなら即時対応0.06%に絞り込めます。

検知されたユニークな脆弱性の54.0%は、CVSSで「High以上」──スコアに追われるアラート疲労が、本当の脅威を見えなくします。約1,124万件の実測データが示す現実解が、リスクベースの脆弱性管理(RBVM)です。

Foresight vol.3のレポート(無料PDF)→

RISK-BASED TRIAGE ── 2025 /FutureVuls国内実測

検知アラート総数(FutureVulsが2025年に検知した総数)

11,248,959件

検知したユニークな脆弱性(検知アラート総数11,248,959件をもとに分析)

45,779件

うちCVSSスコア別分析でHigh以上のもの(検知したユニークな脆弱性からの割合)

54.0%

FutureVulsのリスクベース評価での判定(母数は検知アラート総数11,248,959件)

0.06%

出典:FutureVuls Foresight vol.3「脆弱性管理・対応プロセス年次レポート2025-2026」

「リスクベースの脆弱性管理(RBVM)」とは

リスクベースの脆弱性管理(RBVM)とは、CVSSスコアの高低ではなく、自社にとっての実際のリスクで対応の要否と優先順位を決めるトリアージ手法です。脆弱性そのものの深刻度に、「攻撃コード(Exploit)の有無」「ネットワーク到達性」「業務影響度」といった自社環境のコンテキストを掛け合わせて判断します。

 

RBVMは指標の「横並び」ではなく、判断の流れ全体を束ねる「考え方」です

リスクベースの脆弱性管理(RBVM)

= この枠内の流れ全体を指す「考え方」

① 判断材料の継続的収集

CVSS

深刻度

KEV

悪用の実績

EPSS

悪用の予測

自組織の資産情報

重要度・環境

② SSVCの決定木で評価

SSVC=優先順位付けを実装する「手法」の一つ

③ 対応方針を4段階で評価

Immediate/Out-of-Cycle/Scheduled/Defer

RBVMでは、上の図の3つの指標と1つの手法(SSVC)を組み合わせて使います。どれか一つを選ぶ「競合」の関係ではありません。

比較軸
CVSS
共通脆弱性評価システム|FIRST
KEV
悪用済み脆弱性カタログ|米CISA
EPSS
悪用予測スコアリング|FIRST
SSVC
利害関係者別の脆弱性分類|米CMU SEI
指標の概要
脆弱性の技術的な深刻度を示す共通スコア(0.0〜10.0)
実際に悪用が確認された脆弱性の公式カタログ
今後30日以内に悪用される確率の予測スコア
決定木で「取るべき対応」を導く評価手法
評価対象
攻撃の容易さと影響度
悪用の「実績」
悪用の「予測」
悪用状況・資産の露出・業務への影響
環境の考慮
しない(基本値は全組織で同じ)
しない(全世界共通のカタログ)
しない(全世界一律の確率)
する(資産の重要度・業務影響を判断に含む)
最適な活用方法
深刻度の共通言語・報告の基準
最優先対応リストの起点
悪用可能性での一次絞り込み
対応判断(トリアージ)の標準化

1,124万件のデータが示す、CVSS依存の脆弱性管理の現実

PROBLEM

2025年に国内組織で検知された約1,124万件の脆弱性アラートを分析し、IT資産の実態を明らかにしました。分析の結果、多くの問題が取り残されています。

 

PROBLEM 01CVSSスコアでは、優先順位を絞り込めない

検知したユニーク脆弱性45,779件のうち、54.0%が「High(高)」以上の深刻度に分類されました。半数以上が「重要」なら、それは優先順位として機能しません。スコア単体での順位付けが、現場の「アラート疲労」を招く構造的な要因です。CVSSスコアで優先度をつけると54%が緊急対応となり運用が破綻

PROBLEM 02日々のタスクの大半は、OSパッケージ由来

検知タスクをソフトウェア種別で見ると、OSパッケージ由来のアラートが8,949,384件と圧倒的多数を占め、ライブラリ層(約36,600件)・アプリケーション層(約174,000件)を大きく引き離しています。内訳の上位はRHEL 8系・CentOS 7系・Amazon Linux 2などのエンタープライズLinuxで、業務要件上すぐには移行できないレガシー資産を含むインフラ基盤が、日々の脆弱性対応の主戦場です。

アラートの97.7%がOS由来のものであり、インフラ基盤が脆弱性対応の主戦場である

PROBLEM 03「即時対応」の理想と、エンタープライズの現実

最も危険度が高い「Immediate(即時対応)」判定の脆弱性でも、即時対応判定された脆弱性の修復リードタイム(パッチ適用または代替策の完了まで・2025年)は、平均88.6日・中央値45.8日でした。QAテスト、影響調査、関係部署とのスケジュール調整など、本番環境への安全なパッチ適用まで相応の検証期間が必要です。「全部を即対応」は、現実的に成立しません。

修復リードタイムは、平均88.6日・中央値45.8日で全てを即時対応で行うことは現実的ではない

RESULT ── 同一データをリスクベースで評価した結果

0.06%

同じ約1,124万件をリスクベースで評価すると、即時対応判定は0.06%だった

「攻撃コード(Exploit)の有無」「ネットワーク到達性」「ビジネスへの影響度」という自社環境のコンテキストを掛け合わせてトリアージした結果、2025年にFutureVulsが検知した11,248,959件のうち、即時対応(Immediate)と判定されたのは6,883件・全体の0.06%でした。

CVSS評価とSSVCリスクベース評価の比較:同一データでCVSS High以上54.0%に対し、SSVC評価ではScheduled 90.94%・Defer 7.36%・Out-of-Cycle 1.64%・Immediate 0.06%(FutureVuls 2025年実測・11,248,959件)

出典:FutureVuls Foresight vol.3(2025年・国内130社実測)

手動のリスク評価は、スケールしない

リスクベース評価を手動で行う場合、STEP 1〜5を「毎日・すべての脆弱性」に対して続けることになります。

STEP 1

情報収集

日々公開される脆弱性を毎日追う

STEP 2

資産と突合

構成情報を最新に保ち影響を照合

STEP 3

脅威調査

攻撃コード・KEV・悪用状況を確認

STEP 4

環境確認

公開状況・稼働・資産の重要度

STEP 5

決定・追跡

期限を設定し対応を追い続ける

この5ステップを「毎日 × すべての脆弱性」に対して回し続けることになります。

この複雑さとコストこそが、リスクベースが「正しいと分かっていても実践されない」根本原因です。だから多くの組織は「CVSS一律対応」か「放置」に落ちてしまう──必要なのは、この5ステップを仕組みで回すことです。

貴社の脆弱性運用チェックリスト

SELF CHECK

CVSSのみの評価と運用の場合、以下のような課題が発生してしまいます。

 「CVSS 7.0以上は一律対応」というルールで、対応リストが消化しきれていない

 脆弱性通知が多すぎて形骸化し、現場が既読スルーするようになっている

 トリアージ(対応判断)が、特定の担当者の経験と勘に依存している

 「対応しない」と決めた脆弱性の根拠が記録されておらず、監査・経営に説明できない

 攻撃コードの有無や外部公開状況まで加味した評価が、工数的にできていない

米国政府も、BOD 26-04で「リスクベース」標準へ

BOD 26-04とは、2026年6月10日に米CISA(サイバーセキュリティ・インフラセキュリティ庁)が発出した拘束的運用指令「Prioritizing Security Updates Based on Risk」です。CVSSの使用を義務付けていた従来指令(BOD 19-02)とKEV指令(BOD 22-01)を廃止・統合し、連邦民間機関の脆弱性対応をリスクに基づく優先順位付けへ全面的に転換。修復期限を定める判定表は、SSVCの考えに沿った設計です。

2019|BOD 19-02(REVOKED) CVSSスコアに基づく修復期限(Critical 15日/High 30日)。深刻度ベースの時代。

2021|BOD 22-01(REVOKED) KEVカタログ(悪用が確認された脆弱性)の登場。「悪用の事実」が判断軸に加わる。

2026.06.10|BOD 26-04(IN EFFECT) 上記2指令を廃止・統合。SSVCの考え方に沿ったリスクベースへ全面転換。最高リスクは3日以内に修復+フォレンジックトリアージ、最低リスクは次回更改まで繰延可。

日本企業への直接の法的義務はありません(適用対象は米連邦民間機関)。ただし、BOD 22-01が生んだKEVカタログが世界の事実上の標準となったように、取引先要件・監査・サイバー保険の水準として民間・国外へ波及していくと当社で考えています。FutureVulsは2022年からSSVCベースの自動トリアージを搭載しており、この潮流と同じ考え方をすでに実装しています。
出典:CISA「BOD 26-04: Prioritizing Security Updates Based on Risk」および同実装ガイダンス(2026年6月10日)

リスクベースの脆弱性管理をFutureVulsで実現

移行する3つのメリット

BENEFIT

1. 本当に危険な0.06%に集中

スコアに追われる網羅対応をやめ、悪用可能性と自社環境を踏まえて「いま塞ぐべき穴」だけに注力。空いた工数は、パッチの検証、恒久対策、セキュリティ企画といった本来やるべき仕事に振り向けられます。

HOW:SSVC自動トリアージ/脅威情報の自動収集/対応状況の一元管理

2. 専門家がいなくても、判断が止まらない・ブレない

SSVCが対応の緊急度と指示を自動で導出するため、担当者が変わっても同じ基準で運用が回ります。「詳しい人の判断待ち」というボトルネックが消え、初動が速くなります。属人化からの脱却です。

HOW:SSVC自動トリアージ/ノイズを抑えた通知と部署やグループ横断の対応指示

3. 「即時対応もしくは対応保留」の説明ができる

Defer(現時点では対応しない)の判断も、根拠とともにリスク受容として記録されます。「なぜこれを対応し、なぜこれを保留したのか」を経営・監査・顧客に説明できる。放置ではなく、組織の判断になります。

HOW:IT資産・環境コンテキストの管理/リスク受容と証跡の一元管理

実現する主な機能

FEATURES

手動ではスケールしなかった脆弱性管理のSTEP 1〜5(収集・突合・脅威調査・環境確認・優先度決定)を、FutureVulsで自動化します。各機能がどの「変化」を支えるかをタグで示します。

01 判断材料の自動収集・集約

年間48,244件(2025年実績・CVE Program公表値)にのぼる新規のCVEを追う作業と、自社の構成情報の把握を自動化。判断に必要な材料を脆弱性ごとに1画面へ集約し、「調べる時間」をなくします。

  • NVD・JVN・各OSベンダ・言語コミュニティの情報に加え、KEVカタログ(CISA/VulnCheck/ENISA)、攻撃コード(Exploit/PoC)、JPCERT/CC等の注意喚起を自動取り込み
  • ネットワーク機器はCisco・Fortinet・Palo Altoのアドバイザリを一次情報として取り込み、NVD掲載を待たずに検知
  • ローカル/リモート/ペースト/コンテナ/SBOM/CI/CD組み込みなど、環境に応じた多様なスキャン方式で構成情報を自動収集
脆弱性情報を集約

02 SSVCベースの自動トリアージを活用しRBVMを実現

「攻撃コードの有無 × 攻撃の自動化可否 × 資産の露出度 × 業務影響」でリスクを評価し、SSVCに基づき対応優先度を4段階に自動分類。CVSSだけでは決まらない「自社にとっての優先度」を、組織のルールに揃えてFutureVulsで設定可能です。

  • 導出した優先度に応じて、タスクのステータス・優先度・対応期限を自動設定
  • 判定に使う決定木は、自社のセキュリティポリシーに合わせてカスタマイズ可能。露出度・業務影響はシステム単位で定義
  • 脅威状況の変化(KEV追加等)を次回スキャンで自動再評価。LLMが脆弱性サマリを自動生成し、専門家でなくても影響を把握できる

対応判断を評価するフレームワーク「SSVC」

Stakeholder-Specific Vulnerability Categorization ── カーネギーメロン大学発の脆弱性評価フレームワーク

CVSSが「深刻度の数値」を算出するのに対し、SSVCは現場が取るべき対応そのものを4段階で導き出します。リスク判断の専門知識がなくても、対応の緊急度と指示が瞬時に定まります。FutureVulsは2022年から、SSVCベースの自動トリアージエンジンを搭載しています。

Immediate
即時対応
Out-of-Cycle
計画外対応
Scheduled
定期対応
Defer
現時点では対応しない

SSVCの4段階分類。FutureVulsは検知した脆弱性を自動で分類し、優先度・期限・対応指示まで設定します。

SSVCによるリスクベースの自動トリアージ

03  ノイズを抑えた通知と、対応の実行支援 

緊急対応が必要な脆弱性だけを即時通知し、それ以外は日次・週次でまとめて配信。「通知が来たら必ず見る」が成立する設計で、初動から修復完了までの時間を短縮します。

  • Slack/Microsoft Teams/メールと連携。即時通知の対象は最優先タスクと、悪用が確認された脆弱性に限定
  • 数百〜数千台・グループ会社を横断した影響調査、対応指示、実施報告を全社横断で運用
  • 手順ガイドとAnsible Playbookの自動生成、AWS SSM連携による画面からのアップデート実行
必要に応じた通知

04  判断結果の証跡を一元管理 

「対応する」も「対応しない」も、根拠とともに記録。監査・経営説明に耐える証跡が、日々の運用から自動で積み上がります。

  • 「1サーバ × 1脆弱性 = 1チケット」の単位で、ステータス・担当者・対応期限を一元管理
  • リスク受容・対応保留の判断を根拠とともに記録し、許容できる脆弱性は一括で管理
  • 対応完了(脆弱性の解消)を次回スキャンで自動検知し、チケットを自動クローズ
対応状況の一元管理

関連資料

CASE

関連資料

CASE

 本ページで引用したデータの原典のPDF

 「リスクベースの脆弱性管理」に関するよくある質問

FAQ
 

Q リスクベースの脆弱性管理とは何ですか?

Answer

CVSSスコアの高低ではなく、「脆弱性 × 脅威 × 資産の重要度」で対応の要否と優先順位を決めるアプローチです。攻撃コードの有無・ネットワーク到達性・業務影響度といった自社環境のコンテキストを評価に組み込みます。

Q CVSSスコアによる評価は、対応トリアージとして活用できませんか?

Answer

CVSSは評価要素のひとつとして活用し、リスクベースで最終判断するのが現実解と考えています。2025年の実測ではユニーク脆弱性の54.0%がCVSS High以上に集中しており、スコア順では対応対象を絞り込めず、アラート疲労を招きます。

Q SSVCとは何ですか?CVSSと何が違いますか?

Answer

SSVC(Stakeholder-Specific Vulnerability Categorization)は、カーネギーメロン大学発の脆弱性評価フレームワークです。CVSSが深刻度を数値で示すのに対し、SSVCは「Immediate/Out-of-Cycle/Scheduled/Defer」の4段階で現場が取るべき対応そのものを導出します。FutureVulsはSSVCベースの自動トリアージエンジンを搭載しています。

Q FutureVulsの実績でどのくらい絞り込めますか?

Answer

FutureVulsの2025年実測(国内組織・約1,124万件のアラート)では、SSVCによるリスクベース評価で、即時対応が必要な脆弱性を全体の0.06%まで絞り込めました。

Q FutureVulsはセキュリティの専門家がいなくても運用できますか?

Answer

FutureVulsはセキュリティの専門家がいなくても運用が可能です。SSVCによる自動トリアージが対応の緊急度と指示内容を自動で導出するため、リスク判断の専門知識がなくても、同じ基準で安定した運用を継続できます。

Q FutureVulsはBOD 26-04の考え方に対応していますか?

Answer

BOD 26-04の修復期限判定はSSVCに基づいており、FutureVulsは2022年からSSVCベースの自動トリアージエンジンを搭載しています。公開資産か(ネットワーク到達性)、悪用の事実(KEV・攻撃コード情報の自動取り込み)、自動化可能性、技術的影響と資産の重要度といった判断要素を自動で収集・評価し、対応優先度を4段階で導出します。

リスクベースでの脆弱性管理(RBVM)はFutureVulsで実現

リスクベースでの脆弱性管理を検討されている方は、FutureVulsチームにご相談ください。
経験豊富なメンバーが、貴社の状況を鑑みて最適な脆弱性管理のヒントを導きます。